【2016年】「コンプライアンス違反」が一因になった倒産数は?

コーポレートコミュニケーション部_コンプライアンス

もはや一般的な用語となり、会話でも良く使われる「コンプライアンス」という言葉。しっかり理解されていない方は、今一度内容を理解しておきましょう。

まず、コンプライアンスとは、三省堂大辞林によれば「法令遵守。特に、企業活動において社会規範に反することなく、公正・公平に業務遂行すること」とあります。

ビジネスシーンで用いられるときには、企業が法令や企業倫理を守ることを指し、現在の日本ではほとんどこの意味で使われています。

使い方は「コンプライアンス体制を確立しなければならない」など。これは、企業倫理を今よりもっと確立し、全社員で法令遵守の姿勢を持たなければならないという意味です。

コンプライアンス体制を確立するため企業の中で仕組みを作る場合、その仕組みをコンプライアンスプログラムなどと呼ぶこともあります。

ではなぜ、「コンプライアンス」が良く使われる言葉となり、企業にとって重視されるものになったのでしょうか?それは、企業がコンプライアンスに取り組まない場合、下記のようなリスクが生まれることが想定されるからです。

1.経営の情報開示が厳しく求められる現在において、コンプライアンスの体制を構築していない企業は、それだけでリスクの高い存在と受け止められ、消費者、取引先、投資家から敬遠される。

2.問題の改善に取り組まない企業では、社員の責任感や意欲が低下し、望ましい人材や職場秩序の維持・確保が難しくなる。

3.普段からコンプライアンス違反のリスクの発見と是正に努めていない企業は、重大なミスや不祥事が発生したときに対応が遅れ、より大きなダメージを受ける自体に陥る。

こうした観点から、優良企業として生き残る条件の一つとして、コンプライアンスに注目が集まっているわけです。コンプライアンスは、企業の存続に関わる深刻で本質的な課題であることを理解しましょう。

 

コーポレートコミュニケーション部_コンプライアンス2

 

2017年4月に(株)東京商工リサーチが発表した『2016年度「コンプライアンス違反」倒産動向』によれば、業法・法令違反や脱税、粉飾決算、偽装など「コンプライアンス違反」が一因になった倒産は178件を記録したそうです。

2016年度の違反内容別では、『明らかな業法・法令違反、脱税・滞納など「税金」関連が増加し、大手企業を中心に、好業績が目立つなかで、経営不振から抜け出せず苦境が続く中小企業の一面を浮き彫りにしている。』とあります。

社会的に認められる企業になるためにも、法令遵守は欠かせない視点といえます。コーポレート・コミュニケーションを考える上で、この「コンプライアンス」は重要なワードとなりますので、しっかりと理解し、取り組みましょう。

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