強い組織づくりは、まず「ビジョン」

ビジョン

企業文化を構築し特性や独自性を統一されたイメージやデザイン、またわかりやすいメッセージで発信し社会と共有することで存在価値を高めていく企業戦略のひとつである「コーポレート・アイデンティティ(CI)」。

コーポレート・アイデンティティにとって最も中心的な役割を果たすのが、企業のコア・バリュー、理念、基準、目標などを包括したビジョンとなります。

企業のビジョンは、全社員、全てのステークホルダーがかかわることのできる共通のものです。

企業のビジョンを、物語、または筋書きという観点からとらえることで、企業のビジョンと各ステークホルダーに向けて発信する全体的なメッセージとの一貫性と連続性を維持できるようになります。会社の物語をつくる方法の中で最も効果的な方法は、自分の会社を英雄として崇めたて、競争相手を敵に仕立て上げる方法です。

結果として、顧客は会社が仕立てた脚本、目新しさ、ロマンスに釘付けとなり、結局はハッピーエンドまで導かれるという具合になります。

 

オランダのエラスムス大学ヴァン・リエル教授は、コーポレート・レピュテーション(企業の評判や風説)をよくするには、会社の物語を作ることが効果的であるとして、次のように指摘しています。

対内的・対外的なコミュニケーション・プログラムを活気づけるには、裏づけのある会社物語(コーポレート・ストーリー)が効果的である。

ストーリーは、容易に模倣することはできないため、会社が発するメッセージの一貫性が維持される。

文学の世界、ビジネスの世界を問わず、人の心に最も響く話は、敗者-すなわち人々が感動を覚え、共感を覚える陽の当たらない英雄-が主人公である場合が少なくありません。
アップフコンピューターの創始者、スティーブ・ジョブスもIBMやマイクロソフトに決して屈しないという一貫した意志を伝え、多くの人々にとって英雄的な魅力を感じさせました。

さらに、近年では環境問題・CSR・共生といったアプローチに訴えかけるような製品や会社のストーリーを組み合わせることで、その威力を発揮する企業も増えているように感じます。

ビジョンの必要性は企業規模に関係ありません。従業員が1人でもいるなら作成しましょう。
そして、優れた組織を作りたいなら、規模が拡大してもブレないビジョンを示し、組織としての共有し実行する環境をつくりましょう。
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