ZEPETO が示す、ビジュアルコミュニケーションの可能性

この記事は、DIGIDAYでの記事を転載しています。

デジタル化に伴うコミュニケーションの変化が、ZEPETO(ゼペット)の成長を後押しした。

2018年末、韓国アイドルグループのBTS(防弾少年団)のキャラクター「BT21」とのコラボレーションで、国内でも大きな注目を浴びたZEPETO。グローバルユーザー数は、若者を中心に7000万人にも及ぶというが、その認知拡大にはインスタグラム(Instagram)をはじめとしたSNSが大きく寄与したのだという。

同アプリを運営するSNOW Japanで事業統括を行う、崔 智安(チェ・ジアン)氏は、ZEPETOの盛り上がりに関して「ZEPETO自体は、特に拡散機能を備えているわけではなく、インスタグラムを起点として世界中で拡散されたことが人気に繋がった」と語る。「その根底には、若者のあいだで起きている、ビジュアルコミュニケーションの盛り上がりがある」

インスタグラムが拡散の起点に

ZEPETOがローンチされたのは2018年8月で、翌9月には日本国内におけるAppleのApp Storeランキングではじめて1位を獲得。その後、欧米やアジア圏など、世界35カ国でも同ランキングで1位にランクインしている。ユーザーは、服装や髪型などを自分好みにカスタマイズし、それらをフォローしている友人のアバターと共演させたり、すでに自分が持っている写真に合成することができる。

服や靴、帽子といったファッションアイテムはアプリ内で販売されている。こうしたアイテムを使い、自分好みにカスタマイズされたアバターの写真がインスタグラムを中心にSNSで投稿され、世界中に拡散したというわけだ。

また、インスタグラムをはじめ、YouTubeやTikTokといった10〜20代のユーザーを多く抱えるサービスは、テキストベースではなく画像、もしくは動画をベースとしている。インスタグラムに関しては、2018年11月に国内における月間利用者数(MAU)が2900万人(同年9月時点)を突破し、Facebookを上回った。冒頭の崔氏の言葉通り、ZEPETOの人気には、テキストからビジュアルへという、コミュニケーションの変化が影響しているのかもしれない。

新しい体験の創出

ZEPETOの今後について崔氏は「我々は決して、アバターサービスだけでこれからもやっていこうとは考えていない。VR/AR領域をはじめとした、我々のテクノロジー力を生かして、いままでにないユーザー体験をZEPETO上で創出していきたい」と語る。

その一環としてZEPETOは、はじめての企業タイアップとして、ナイキ(NIKE)とのコラボレーションキャンペーンを2019年2月28日に、期間限定でスタートした。ユーザーはアバター用のナイキオリジナルアイテムを、アプリ内で購入することができる。

今回のキャンペーンで展開されている商品は、同ブランドのロゴがあしらわれた服や靴など実際に販売されているナイキの人気商品、「エアマックス(Air Max)」シリーズなどだ。今回の取り組みは、ナイキのワールドワイドなプロモーションとして展開していると、崔氏は説明する。

ZEPETOとナイキのコラボ商品

「今回のキャンペーン実施の背景には、少しでもZEPETOにおけるユーザー体験を豊かなものにしたいという狙いがある。今後も積極的に企業やキャラクターとのコラボを実施していきたい」。

Written by Kan Murakami
Photo by courtesy of SNOW Japan

情報提供元:DIGIDAY
本記事の掲載元:https://digiday.jp/brands/zepeto-will-start-co-creating-with-brands/

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